オマハの賢人ウォーレン・バフェット氏は信用取引を行わないよう強く勧めている

投資の成果を急ぐため本当に大切なものをリスクにさらすのは愚かと戒めている。

私の相棒チャーリーは、賢い人がだめになる3つのやり方を指摘している。
『酒、女、レバレッジ』だ。

バフェット氏はCNBCのインタビューで、長年の相棒、バークシャー・ハザウェイのチャーリー・マンガー副会長の言葉を引用している。
元々は酒(Liquor)と女(Lady)だけだったというが、同じく頭文字がLということでレバレッジ(Leverage)が加えられたという。
バフェット氏はこの言葉を引き、ギャンブルすべきでないと戒めている。
ただでさえ米株価はいつ下落してもおかしくないほど上昇を続けてきている。

「過去53年間で4回、バークシャー株価は40-60%も急落しているんだ。」

バフェット氏は同じことを年次書簡でも書いている。
人々はいかに株価が大きく変動しうるかを忘れがちだ。
まさに先月までの低ボラティティティはそれを助長していた。
信用のポジションが裏目に出れば、大きな傷を負う。
株式市場には変動を大きくする要因がいくらもある。

「1929年のクラッシュの前、証拠金率は10%だった。
クラッシュの後、FRBに証拠金率の設定などすべての権限が与えられた。
FRBはその権限を得たものの、その後起こったのはデリバティブ・インデックス・先物などによる市場変動だ。」

世の中にはギャンブル好きな人が多くいて、規制の甘いところでギャンブルをやり続けている。
それが、株式市場の変動を大きくしている。
バフェット氏は、信用取引の真相を語る。

ウォーレン・バフェットはこうして最初の1億ドルを稼いだ 若き日のバフェットに学ぶ最強の投資哲学 [ グレン・アーノルド ]

「借金をする理由なんて、金持ちになるのを急ぐ以外には何もないんだ。
そうすることで破産のリスクを冒し、その影響はすべてあなたの家族に及ぶことになる。」

世間には「安全のために借金をする」という人もいるが、バフェット氏はそうした話を信じないと切り捨てる。
借金をするのはただ急ぎすぎているためとの考えだ。
バフェット氏は、本当に必要なものが何かを見直し、信用取引のリスクを冒す価値があるかどうか考えるべきと説く。
それどころか、急がないことが幸福を与えてくれることもあると主張する。
ゆっくり金持ちになっていく過程を大いに楽しめばいいと話す。

学校を卒業した時、私の持ち金は1万ドルだったが、それで不幸ではなかった。
私は大いに楽しんでいた。
何を買おうかと物色していた。
1万ドルを投資してしまうとお金はなくなり、すでに保有しているものよりいいものを探し続けていた。

確かにこうした楽しみは投資の醍醐味だ。
継続的なポートフォリオの改善には終わりはないはずだ。

「持っているのが10万ドルなら不幸で100万ドルなら幸福なんてことにはならない。
・・・そういう風にはいかないんだ。
純資産が倍になればすごく幸福になるというわけではないんだ。」

なぜなら、急げば急ぐほど、今は目に見えなくとも、自分と家族が不幸になるリスクを冒すことになるためだ。

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