Greenlight CapitalのDavid Einhorn氏、この相場でもバリュー投資戦略を変えるつもりはない

Greenlight CapitalのDavid Einhorn氏が、第4四半期の顧客向け書簡でバリュー投資への見解を述べている。
市場は厳しい環境が続くが、それでも自社の投資戦略を変えるつもりはないという。

 

 

「(2017年が)市場にとってよい年だったにも関わらず、わが社の投資スタイルにとっては手ごわい環境だった。
わが社ではいかなる株価指数もトレースすることなく、『我が道を行く』ものだ。
バリュー志向であり、ロング・ポジションの低バリュエーションが安全域を与えてくれていることを気休めにすることもない。
前四半期の書簡は冗談半分と受け取った人がほとんどだったが、わが社ではバリュー投資が死んだとはまったく考えていない。
しかし、現在は明らかに不利な状況にある。」

アインホーン氏は顧客に対し率直に成績が振るわなかった理由を報告している。
グリーンライトのファンドは第4四半期に1.6%下落した。
年間リターンは+1.6%と、S&P 500指数の21.8%を大きく下回った。

第3四半期の書簡でアインホーン氏は、株式市場の株価算定のパラダイムが変化したように見えると書いていた。
現在・将来の利益と関係なく株価がついている例があり、しかも持続しているとの指摘であった。
アインホーン氏は、前回同様のことが起こったのが1999年前後のドットコム・バブルの時期だったと付言している。

過去数年の一本調子の上げ相場では勝負が皮肉な結果に終わることが多かった。
一生懸命調べて考えた(ヘッジ・ファンドを含む)アクティブ・ファンドの苦戦が目立った。
そうした努力にただ乗りしたパッシブ・ファンドがこの世の春を謳歌している。
このまま一本調子の上げが続くなら、アクティブ・ファンドもしばしバッシブ運用をした方が有利かもしれないとさえ思えてくる。
しかし、アインホーン氏の信念は揺らがない。

「わが社は風に向かって走っているような感じがしているが、降参するつもりはない。
誤解されている銘柄をロングし『バリューではない』銘柄をショートするわが社の戦略を堅持している。」

 

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