「リスクのように見えるもの」と真のリスクの違いとは、投資機関によって違ってくる。
確かに、短期的には株式のリスクは高いことのほうが多いが、図の写真のように特に過熱相場から始めない限りは、十分に長い時間をっけて行う投資は見かけ上のリスクは消滅し収益率は上昇する。
このように投資家にとってのリスクは「時間」という尺度によって短期のリスクと長期のリスクとに大別できる。
短期における最大のリスクはたまたま株式市場が低迷しているときに、投資家が現金を必要とする必要が発生する場合である。
このことから言えることは、株式のリスクは投資商品の中でもっとも低いが、短期においては逆にリスクが高いということである。
つまり、株式を売りもせず、売る必要もなければ、株価の上下はさほど気にする必要はない。
気になる事かもしれないけれど、遠く離れた土地の雷雨や遠い海上での波の高さ同様、心配するに及ばない。
他方、すでに見たように長期におけるリスクは、インフレと慎重すぎる事である。
長期投資においては、短期的な株価変動のリスクは自動的に消えてしまう。
持ち続けている限り、株価変動は関係ないからである。
投資家にとって、短・中期のマーケット・リスクに対する最適な対策とは、それらのリスクを一切無視して長期投資家になりきる事である。
収益率とは、高い収益率を求め悪戦苦闘した結果から得られるものではなく、リスク自体が生み出すものであるという認識は運用方針の概念を変えるものである。
以上により、収益率に注目するのではなく、意図したリスク管理に注目することこそ重要であることが理解されたであろう。
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