結婚8年、46歳で別れた公務員夫が受けた屈辱




単純計算すると3組に1組の夫婦が離婚している日本。そこに至るまでの理由は多種多様だ。そもそも1組の男女が、どこでどうすれ違い、別れを選んだのか。それを選択した一人ひとりの人生をピックアップする本連載の第10回。

■「結婚ではなく、結婚式がしたいんじゃないだろうか」

「公務員夫婦って、はたから見ると経済的には勝ち組でしょうね。でも、結婚生活は真逆でした。元妻は典型的なモラハラ妻だったんです。まさか、自分がこんなドラマみたいな話の当事者になるとは思ってもいませんでしたね。結婚生活は8年間でしたが、僕にとっては空白の8年でした。もう二度と結婚したいとは思いません」

 某中核都市で地方公務員として働く皆川実さん(仮名・47歳)は、そう言ってうなだれた。実さんは穏やかなタイプの男性で、39歳で結婚して、46歳で結婚生活に終止符を打った。

8歳年下の元妻の玲子さん(仮名)とは、職場の飲み会で知り合い、付き合い始めた。

「結婚することになったのは、元妻が勝手に式場の予約をしてきたからなんです。それでいつの間にか、元妻の親に会う日程を決められていました。周りから固められていった感じです。とにかく元妻は、結婚式への入れ込みが半端なかった。この人、結婚がしたいんじゃなくて、結婚式がしたいんじゃないだろうかって、途中から思い始めました」

 しかし、年齢的に実さんも結婚を考えていたこともあり、結婚はそういうものだと自分で自分を納得させて、半ば玲子さんの迫力に押される形で結婚した。

玲子さんは、異様に豪華な結婚式にこだわった。

「当たり前のように一流ホテルでの挙式が決まっていきました。引き出物からケーキに至るまで、湯水のようにお金をかけていましたね。すべてにオプションを付けて、これはヤバいと思ったんです。

それで、『さすがにお金をかけすぎじゃない?  今後の生活のこともあるし、少し節約したほうがいいんじゃない?』と、やんわり諭したんですが、『あんたは私のこと、何も考えてない!』とキレられました。向こうの親にも『今だけは、娘を思って許してやってくれ』と泣かれたので、それ以降は何も言えませんでした」

 結局、その費用の大半は、独身時代の実さんの貯金が充てられたのだった。

■家事分担をめぐって妻とバトル

玲子さんは、根っからの箱入り娘だった。

実家に里帰りするときは、両親が車で1時間ほどかけて、自宅マンションまで必ず送り迎えをしていた。娘は、甘やかして育てたと義理の両親も認めていた。同じ職場ということもあり、同僚から、玲子さんがわがままな性格だということは常日頃、聞かされていた。

「元妻は、お嬢様気質で親に甘やかされて育ったんです。とにかく自分のわがままを通そうとする。それで思い通りにならないと気が済まないらしくて、すぐに癇癪を起こすんです。だから、完全に100%自分の言いなりになる結婚相手が理想だったんだと思います。でも人と人が生活していたら、そんなことはありえないじゃないですか」

 第一子出産後、玲子さんが育休に入ると、モラハラが激しくなった。きっかけは、家事分担をめぐるものが多かった。

「あなたは家事も育児もまったく何もしてくれないじゃない!  友達の旦那はもっとやってる。私にばかり負担させて!」

深夜によく突如として理不尽な言いがかりをつけられた。しかし、実さんは、仕事以外の時間でできる家事は、すべてこなしていた。

誰よりも朝早く起き、洗濯をして、まだ寝ている妻を起こさないように、1人で食パンを焼いて食べて、その足で仕事に向かった。そして毎日定時に帰宅すると、子どもを風呂に入れ、寝かしつけなどに追われた。

 フルタイムワーカーとはいえど、その合間の時間は、慣れない育児に翻弄される妻を全力でサポートしていたつもりだった。

休日になると朝から、洗濯、トイレ掃除、風呂掃除、玄関掃除などの家事を毎週完璧にこなし、昼間は子どもを近所の公園に遊びに連れていった。

食事の支度だけは、食材の宅配サービスを取っていた玲子さんが担当したが、それ以外の家事を完璧にこなしているつもりだった。

「イクメンの定義って人によって違いますよね。それを逆手に取って、私が家事と育児をしてくれないという言いがかりをつけるんです。元妻も、自分の言い分に無理があるのはわかっていたと思います」

実さんは、家事や育児に男性が積極的に参加するのは当然だと思っていたし、精いっぱいのことをやっているつもりだった。思わず反論すると、

「うるさい!  私がやってないと思ったらやってないの!  あんたは何もしてないじゃない!」(玲子さん)

と、大声で怒鳴られた。言い合いになると、最後に折れるのは、実さんだった。優しい性格の実さんは、まさに妻の下僕状態と化していた。そして、妻はそんな性格の実さんにますます増長していった。

風邪をひいても病院に行かせてもらえなかった

結婚して、数年が経った冬のある日、実さんは、風邪をひいてしまう。咳が止まらず、苦しくて、すぐに病院に行かなければと思った。家計を管理していた玲子さんに、病院に行きたいから、お金を出してほしいとお願いすると、予想外の言葉が返ってきた。

「『お前に病院代を出すのはもったいないから、病院には行かなくていい』と言われたんです。あのときは、本当に苦しくて、つらかったですね。家計は妻が管理しているので、病院にすら行けなかったんですよ。結婚生活は、まるで監獄か何か、捕らわれの身なんだというのを実感しました」

 実さんは、結局病院に行くことすらかなわず、3日3晩寝込んでしまった。

そのやり取り以降、実さんは、風邪をひいても、病院に行くことはなくなった。

ある日、玲子さんは突然、熱に浮かれたように、マンションが欲しいと言い出した。玲子さんが目を付けたのは、立地もよく、一等地にたたずむ新築のマンションだった。結婚してから夫婦で貯めたお金はほとんどなかったため、玲子さんに言われるままに、実さんが独身時代に貯め、結婚後も残していた貯金1000万円を元手に3LDKのマンションを4000万円で購入した。

 しかし、いざ住んでみると、玲子さんは、狭い狭いとしきりに不平不満を募らせるようになる。立地を優先して選んだにもかかわらず、部屋の狭さにイライラし始めたのだ。それは、まるで昨日まで大事にしていたおもちゃを気まぐれに放り出す子どもとまるで同じだった。

そして、その怒りの矛先は、すべて実さんに向いた。

「こんな狭い部屋に4000万円近くも払うハメになったじゃない!  全部お前のせいだ!」

マンション購入も立地も広さもすべて、妻が主導で決めたことだった。しかし、何を言ってもお前が悪いと罵倒されてしまう。

 「何か言っても、すぐに逆切れするから、次第に反論する気力がなくなって、無気力状態になってしまうんです。そのうち、自分が何のために生きているのかわからなくなり、精神的にどんどん病んでいきました」

ある日、実さんが貯金の残高を見ると、残高は数千円しかなかった。玲子さんを信用して家計の管理を任せていた実さんはあ然とした。

「どうなってるの?」と問いただすと、「ふざけんな!  お前の稼ぎが悪いからだよ。男が稼いで家に金を入れるのは当たり前だろ!  悔しかったらもっと稼いでこい!  借金してないだけありがたいと思え。貯金をする余裕なんてない」

 と当たり散らされた。それ以降は、今度は何かと年収についてなじられるようになる。

「稼ぎが悪いって言われても、公務員だから年収は一定なんですよ。その当時、額面で年収700万円でした。生活できないほどの額ではないと思うんです。何にそんなにお金がかかっているのか、正直わかりませんでした。今思うと、元妻は離婚に向けて隠し口座を作っていたんじゃないかと思います」

玲子さんの職場では希望すれば育休は3年取れる。玲子さんは、育休中は収入が通常の7割ほどに減っていたが、育休から復帰すると、世帯年収は合計1000万円を超える計算になる。生活がきついんだったら、早く職場復帰したら? と気軽な気持ちで言うと、それが逆鱗に触れたらしい。

 「仕事を休んで子どもと一緒にいるのが母親としての愛情なの。愛情のない家庭で育ったあんたにはわからないでしょうね。このかわいそうな男!」

実さんは罵られた。それは、両親が離婚している実さんを侮辱する言葉だった。胃がキリキリ傷んだ。それでも、妻と何とか関係を修復しようと、実さんは必死だった。

■「気持ち悪いから話しかけるな」と言われて

精神的に最も堪えたのは、妻の無視だ。

「最後の数カ月は、『お前は気持ち悪いから、私に一切話しかけるな』と言われ始めたんです。何をしたわけでもないのに、なんでそんなことを言われなきゃいけないのか、わかりませんでした。でも、その日から無視が始まった。無視は、妻のモラハラの中でもいちばんつらかったですね」

「ただいま」「仕事に行ってくるね」と何度話しかけても、返事がまったく帰ってこない。家ではまるで空気のような存在として扱われた。そのうち、家に帰るのがストレスとなり、胸が苦しくなっていた。妻への心はとうの昔に離れていたが、子どものために結婚生活を維持しなくてはと、それだけの思いで耐えていた。

しかし、別れのときは唐突に、そして一方的に訪れた。

ある夏の日、子どもがアンパンマンの浮き輪を欲しがったので、近所のホームセンターで買って帰ると、玲子さんは「私がネットで注文したのに、無駄なことして!  もう、離婚だ、離婚!」と言って、目の色を変えて激怒した。

 「アンパンマンの浮き輪で離婚って、バカバカしいと思われるでしょうね。でもそれが事実なんです。子どものためにも、離婚はしないでくれといくら説得しても、頑として聞かなかった。義理の両親も味方に付けられてしまって、結果として、僕が折れるしかなくなりました。自分でも本当に仕方のないことで、離婚してしまったと思いますね」

玲子さんの身勝手に最後まで振り回される形で離婚を突きつけられたが、子どもの親権だけは取りたいと思い、調停へともつれ込む。職場の上司には子育ての環境として問題はないと一筆書いてもらうなどしたが、子どもの親権は取れなかった。

 「妻から長年モラハラがあったことを調停員に話したんです。でも、最初は『男のお前が悪いんだろ』と決めつけられました。僕が親権を取りたいと言うと、それを交換条件に養育費を下げさせる魂胆だと思われました。

最終的には、理解を示してくれましたが、それでも親権は取れませんでした。裁判官に親権は母親だと告げられた瞬間は、泣きましたね。離婚は後悔していませんが、子どもは取られたので、心は引き裂かれたままなんですよ」

 裁判所の統計によると、離婚調停(またはそれに代わる審判事件)で、父親に親権が渡るのは1割以下となっている。

「何年かかってでも、裁判で子どもだけは取り戻したい。望みは限りなく薄いんですけど……」。そう言って実さんはがっくりと肩を落とした。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190226-00267476-toyo-soci&p=1

この話が全て真実だったら、すごい鬼嫁だけど、旦那も鬼嫁の本性をもっと早く気が付くべきでは?
子供の為に離婚したくないなんて言ってる場合じゃないと思う。
相手が男女どちらでも「結婚すればそのうち落ち着くだろう、変わってくれるだろう」は厳禁。
結婚前にアレ?と思うことがいくつかあったら、一旦立ち止まる、あるいは、相手から恨まれても訴えると言われても白紙に戻す。これは鉄則。結婚は勢いと言うけど、人生と貯金を無駄にしないように気をつけよう。

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